OpenAI、GPT-5.5 Instantを新デフォルトモデルに
幻覚を52.5%削減、過去の会話やファイルからのパーソナライゼーション機能を強化したGPT-5.5 InstantがChatGPTの新たな標準モデルとして全ユーザーに提供開始

GPT-5.5 Instant、全ChatGPTユーザーのデフォルトモデルに
OpenAIは5月5日、GPT-5.5 InstantをChatGPTの新たなデフォルトモデルとして発表し、GPT-5.3 Instantを置き換える形で全ユーザーに提供を開始した。新モデルは数学テストAIME 2025で81.2点を記録し、前モデルの65.4点から大幅に向上したほか、マルチモーダル推論ベンチマークMMML-Proでも76点(前モデル69.2点)の高スコアを達成している。 Instantモデルは数億人のユーザーが日常的に利用するモデルであるため、わずかな改善でも大きな影響をもたらす。今回のアップデートは、精度向上と会話の自然さの両立を実現し、ChatGPTの基本体験を大幅に向上させることを目的としている。
幻覚を大幅削減、高精度な回答を実現
GPT-5.5 Instantは医療、法律、金融など機密性の高い分野での幻覚(ハルシネーション)を52.5%削減し、ユーザーが事実誤認として報告した困難な会話においても不正確な主張を37.3%減少させた。これは、AI回答の信頼性向上における重要な進歩として注目される。 新モデルは30.2%少ない単語数と29.2%少ない行数で回答を生成し、不必要な説明を避けながらも実用的で職場に適した文体を維持している。このような改善により、日常業務での効率性が大幅に向上することが期待される。
POINT
GPT-5.5 Instantは前モデル比で幻覚を52.5%削減し、AIME数学テストで65.4点から81.2点へと大幅なスコア向上を実現。より正確で簡潔な回答により、日常利用の品質が向上。
パーソナライゼーション機能を大幅強化
GPT-5.5 Instantは検索ツールを使用して過去の会話、ファイル、Gmailを参照し、よりパーソナライズされた回答を提供できるようになった。この機能は最初にPlusとProユーザーのWeb版で利用可能となり、Free、Go、Business、Enterpriseユーザーには今後数週間で展開予定だ。 ChatGPTは全モデルでメモリーソースを表示し、回答の生成元を明示するほか、古いソースの削除や間違った情報の修正も可能になった。重要な点として、チャットを他の人と共有しても、メモリーソースは表示されない仕様となっており、プライバシーに配慮した設計が採用されている。
AITAKE編集部の見方
GPT-5.5 Instantの登場は、AI技術の実用性における重要な転換点と言える。特に幻覚の大幅削減は、医療や法律分野での活用拡大に向けた大きな前進だ。ただし、完全なエラー排除には至っていないため、重要な判断においては依然として人間による検証が不可欠である。 パーソナライゼーション機能の強化は利便性を大幅に向上させる一方で、プライバシーやデータセキュリティの観点から慎重な運用が求められる。特に企業利用においては、機密情報の取り扱いについて明確なガイドラインの策定が急務となるだろう。今回のアップデートは、AIアシスタントの日常業務への統合をさらに加速させる可能性が高い。
Source: TechCrunch