OpenAI、最新AI「GPT-5.5」を発表―わずか6週間で前モデルを大幅改良
コードネーム「Spud」で開発されたGPT-5.5は、自律的なマルチステップワークフローを実現。料金は2倍だが、トークン効率が40%向上し実質20%の値上げに

GPT-5.5「Spud」が4月23日に正式リリース
OpenAIは4月23日、コードネーム「Spud」で開発された最新AIモデル「GPT-5.5」を発表した。前モデルGPT-5.4のリリースからわずか6週間という異例の短期間での発表となり、AI業界の激しい競争を象徴する動きとなった。 OpenAI共同創設者のグレッグ・ブロックマン氏は記者会見で「これは新しいクラスの知能であり、よりエージェント的で直感的なコンピューティングへの大きな一歩」と述べた。GPT-5.5は従来のように一歩ずつ管理する必要がなく、複雑なマルチパートタスクを任せて計画立案、ツール使用、作業確認を自動で実行することが可能だ。
コーディング、科学研究で大幅性能向上
GPT-5.5は特にエージェント的コーディング、コンピュータ使用、知識労働、初期科学研究の4分野で大きな進歩を遂げた。Terminal-Bench 2.0では82.7%のスコアを記録し、Claude Opus 4.7の69.4%、Gemini 3.1 Proの68.5%を大幅に上回った。 知識労働のベンチマークGDPvalでは、金融、法務研究、プロダクトマネジメントなど44の実職業において、84.9%の比較で業界専門家と同等かそれを上回る性能を示した。科学研究分野でも薬物発見を含む技術研究ワークフローで大幅な改善が確認されている。
POINT
GPT-5.5は料金が2倍になったが、トークン効率が40%向上したため、実質的な料金上昇は約20%に抑えられている
料金体系とAPI提供予定
GPT-5.5のAPI料金は入力トークンが100万あたり5ドル、出力トークンが30ドルと、GPT-5.4の2倍に設定された。上位版のGPT-5.5 Proは入力30ドル、出力180ドルとなっている。 ただし、OpenAIは同じCodexタスクを完了するのに必要なトークン数が大幅に削減されるため、実質的なコスト増加は約20%に留まると説明している。GPT-5.5は現在Plus、Pro、Business、Enterpriseユーザー向けにChatGPTとCodexで提供開始されており、API提供は「非常に近いうちに」実現予定だ。
AITAKE編集部の見方
GPT-5.5の発表は、AI業界の競争激化を如実に表している。特にAnthropic社のClaude Mythos Previewに対する迅速な対応として位置づけられる。トークン効率の向上により実質的な料金上昇を抑えたのは評価できるが、依然として86%という高いハルシネーション率が課題として残る。 企業ユーザーにとっては、自律的なワークフロー実行能力の向上が最大の魅力だろう。特にコーディング支援やデータ分析、文書作成などの分野で、人間の監督を最小限に抑えた作業が可能になることは生産性向上に直結する。ただし、料金体系の変更により、用途に応じたモデル選択がより重要になってきている。
Source: CNBC