OpenAI、GPT-5.5 InstantとGPT-5.5-Cyberをリリース
GPT-5.5 Instantが世界全体でChatGPTのデフォルトモデルとなり、サイバーセキュリティ向けGPT-5.5-Cyberも限定プレビューで公開。メモリ機能も大幅強化。

GPT-5.5 Instant、ChatGPTの新デフォルトモデルに
2026年5月5日から、GPT-5.5 InstantがChatGPTの新しいデフォルトモデルとして世界中で展開開始されている。GPT-5.4 Instantモデルは存在せず、前バージョンのGPT-5.3 Instantからの直接的なアップグレードとなっている。 OpenAIの内部評価によると、GPT-5.5 Instantは医療、法律、金融などの高リスク分野において、前モデルと比較してハルシネーション(幻覚)を52.5%削減している。これまでのInstantシリーズで初めて、サイバーセキュリティと生物・化学分野において「高性能」レベルに分類され、追加のセーフガードが実装されている。
サイバーセキュリティ専用のGPT-5.5-Cyber登場
GPT-5.5-Cyberは、重要インフラの保護を担う防御者向けに限定プレビューとして公開されており、専門的なサイバーセキュリティワークフローをサポートするよう設計されている。承認された防御者には、脆弱性の特定・トリアージ、マルウェア解析、バイナリリバースエンジニアリング、検知エンジニアリング、パッチ検証などの認可されたサイバーセキュリティワークフローでの使用が許可される。 「Trusted Access for Cyber」は、拡張されたサイバー能力が適切な手に渡ることを確実にするアイデンティティと信頼ベースのフレームワークで、検証された防御者が防御的タスクで作業する際に有用となるよう設計されている。初期テストでは、選ばれたパートナーがGPT-5.5-Cyberを使用してインフラシステムでの自動レッドチーム演習を拡張し、高重要度の脆弱性を検証している。
POINT
GPT-5.5 Instantは過去の会話、ファイル、Gmailからの検索ツールを使用してより個人化された回答を提供でき、この機能はPlusとProユーザー向けにWebで利用可能で、まもなくモバイルにも展開予定。
メモリ機能とパーソナライゼーションの大幅強化
新モデルは過去のチャット、アップロードされたファイル、接続されたGmailアカウントからのコンテキストを活用して回答をパーソナライズでき、新しいメモリソース機能により、ユーザーは回答に影響した過去のデータを確認・編集可能になっている。「メモリソース」機能は、過去のチャット、保存されたリマインダー、アップロードされたファイルなど、どの個人的なコンテキストが特定の回答に影響したかを表示し、個別のエントリを修正・削除する機能も提供している。 GPT-5.5 Instantは全ChatGPTユーザーに即座に展開されているが、過去のチャット、ファイル、Gmailを通じた高度なパーソナライゼーションは当初PlusとProサブスクライバーに限定され、数週間以内により幅広く利用可能になる予定。
AITAKE編集部の見方
今回のリリースは、AIの実用性と安全性の両面で重要な進歩を示している。GPT-5.5 Instantでの52.5%のハルシネーション削減は、AI信頼性の向上において大きな一歩だ。特に医療や法律分野での精度向上は、日本企業での業務利用拡大を後押しする可能性が高い。 GPT-5.5-Cyberの限定展開は、サイバーセキュリティ分野でのAI活用における慎重なアプローチを示している。日本企業も重要インフラ保護の観点から、このような専門モデルへのアクセス検討が必要だろう。一方で、強化されたメモリ機能は利便性向上の反面、プライバシー管理への注意も求められる。企業導入時には、データ管理ポリシーの見直しが不可欠となるだろう。
Source: OpenAI